【なわとび技】って一体いくつあるの?無限に広がる縄跳びの技を分類してみた

 大縄跳び

 

なわとび技って何種類ぐらいあるの?

縄のまっちゃんが最も聞かれる質問の一つだ。

残念ながら、正確な答えはない。なぜなら「なわとび技は無限に創作できる」からである。体育の授業で扱われる種類は20-30だが、競技となれば数は一気に増える。また「長縄」「ダブルダッチ」のように複合的な技もあるため、もはや正確な数を知る術は無い。

しかし正確ななわとび技の数は分からなくても、分類方法はある。分類を知ることで、技同士の関係性が見える。練習の順序も見える。

 

そこで今回は、なわとび技の種類と、分類について紹介したい。

まずは大まかな分類として「縄の本数と人数」による分類をした。こちらは技と言うよりも「ジャンル」というイメージだろう。

そしてより細かい「技の型」による分類を紹介する。こちらは「単縄」に限定されるが、跳ぶ姿勢や腕の位置などの「型」に焦点を当てて分類している。なわとび技ごとの特性を知れば、学習・指導順序の理解にもつながると思う。

 

最後に、体育の授業や競技を志す人に向け、なわとび技の習得順番についての考えを述べた。なわとび技を効率的に習得をするため、ぜひ参考にしてほしい。

 

 

なわとび技って何種類ぐらいあるの?

縄の本数と人数による分類

 1.単縄
 2.長縄
 3.ダブルダッチ
 4.2人とび
 5.チャイニーズホイール

技の型による分類

 1.ステップ系
 2.サイドスイング系
 3.ローテーション系
 4.交差系
 5.レッグオーバー系
 6.多回旋系
 7.パワー・アクロバット系
 8.リリース系

習得の順番に関する考察

まとめ

 

縄の本数と人数による分類

なわとび技の分類の一つに、縄の本数と人数で分ける方法がある。なわとびと言うとすぐに思いつくのが一人で跳ぶ「単縄」だが、これ以外にも「長縄」「ダブルダッチ」などの種類がある。

  

1.単縄

単縄とは「一人が単一の縄で行うなわとび」という意味である。つまりは普通にイメージするなわとびのことだ。短い縄を用いるため「短縄」とも表記されることがあるが、単一という意味で「単」の字が一般的に用いられる。

一方で、二名以上で「単縄」を合わせて跳ぶ「シンクロなわとび」というやり方もある。こちらは複数の縄と二名以上であるが、同じく単縄と呼ぶ。

  

2.長縄

長縄とは「三名以上が一本の縄で行うなわとび」という意味である。三名のうち二名が縄をまわして、一名が中で跳ぶ。中で跳ぶ人は二名以上でも同じだ。「長」という字が入っているが、縄の長さを規定しているわけではない。あくまで人数が三名以上であり、回し手と跳び手がバラバラであることが条件である。

 

3.ダブルダッチ

近年急激に有名になったダブルダッチは「三名以上が二本の縄で行うなわとび」という意味である。広い意味では長縄に含まれるが、中でも「二本の縄を内側に交互に回す」ものをダブルダッチと呼ぶ。

  

4.二人とび

二人とびは書いて字のごとく「二名以上が一本の縄で行うなわとび」という意味である。長縄との違いは、回し手と跳び手が分かれていない点である。三名以上でも呼び方は同じだが、完全に回し手と跳び手が別になった場合は「長縄」になる。

 

5.チャイニーズホイール

チャイニーズホールとは「二名以上が人数と同数の縄を連鎖させて行うなわとび」という意味である。和名で「連鎖跳び」ともいう。一人一本ずつ縄を持ち、横に並ぶ。この時に隣り合った縄を交換して連鎖させる。人数が三名になれば三本、十名になれば十本の縄を使う。

 

縄跳び家族

 

技の型による分類

なわとび技を「跳びの型」で分類しようと思う。

ただ、長縄やダブルダッチのような複合的な要素を含む技は分類しかねるため、ここでは「単縄」のみに焦点を当た。

  

1.ステップ系

ステップとは「足の動きを変化させて跳ぶ技」のことだ。一般的に前とびは「両足とび」と呼ばれ、片足とび、かけ足とびのような技がここに含まれる。

  

2.サイドスイング系

サイドスイングとは「横に縄を振って」という意味である。和名では側回旋とも良い、両手を揃えて横に縄を回す。このとき縄は跳んでいない。多回旋の技で頻繁にサイドスイングが用いられる。ただし「最後の一回旋をサイドスイングにしてはいけない」というルールがある。

 

※回旋:縄を回すこと

 

3.ローテーション系

ローテーションとは「身体と縄の回旋方向を変化させる技」という意味である。レッグオーバーと同じく、日本ではあまり知られていない。前とびから後ろとび、またその反対という具合に、身体を180度回転させながら反対回旋に変化させる。

  

4.交差系

書いて字のごとく「腕を交差させて跳ぶ技」の総称である。しかし純粋な交差系の技は数少ない。たとえば「はやぶさ」や「交差二重」も縄を複数回すため多回旋にも分類される。よって普通の交差、後ろ交差ぐらいしか純粋な交差系には分類できない。

  

5.レッグオーバー系

レッグオーバーとは「腕と足を絡めて跳ぶ技」という意味である。学校体育では一般的ではないが、なわとび競技では広く知られた跳び方である。

 

6.多回旋系

多回旋とは「一回のジャンプで複数回、縄を回す技」という意味である。「二重跳び」や「はやぶさ」はここに含まれる。また技が高度になるにつれて、多回旋の技が多くなるため、全なわとび技の半数以上は「多回旋」に分類される。

  

7.パワー・アクロバット系

なわとび競技ではしばしば、体操競技の床運動の技が用いられる。これらを総称して「パワー・アクロバット」と呼ぶ。逆立ち、腕立て伏せ、宙返りなどを含んで跳ぶ技が代表的で、競技のトップ選手になるには必修の技である。

  

8.リリース系

持っている縄を一度手から離して、再びキャッチする一連の流れを指す。新体操の「ロープ」に近い。リリース単体では縄を跳ばないが、キャッチしながら跳ぶなど連続的に技を繋ぐことが多い。

 

WorldVisionPortfolio08

 

 

 

習得の順番に関する考察

体育の授業で広く使われる「なわとびカード」だが、実はそこまで学習の順番を考えて作られていない。たとえば「交差とび」の次に「二重とび」が来ることが多い。これは正直、子どもが気の毒である。なぜなら「交差とび」と「二重とび」の技術は真逆だからだ。

まず交差とびは、腕の交差と、縄の繊細な操作が課題である。しかし二重とびといえば、縄の速度変化とリズムが課題になる。繊細に縄を回すことに慣れた子どもが、次に素早く縄を回すことを学ぶ、この順序には無理があるのもご理解いただけるだろう。

 

 

縄のまっちゃんの推奨したい習得の順番は、

 

「ステップ系」

「サイドスイング系」

「ローテーション系」

「交差系」

「レッグオーバー系」

「多回旋系」

 

の順番だ。

二重とびを含む多回旋は最後でいいと思う。というか、日本の体育はすぐにやらせ過ぎだ。縄を回す基礎が無い段階で進んでしまうため、つまずく子どもが多い。

 

まずは基本となる回す技術を身に付け、

「ステップ系」「サイドスイング系」

 

徐々に繊細な縄の操作を覚え、

「ローテーション系」「交差系」「レッグオーバー系」

 

最後にこれらを複合して行う。

「多回旋系」

 

Double Dutch Festival

 

まとめ

今回はなわとび技の分類と、習得の順番の考察について書いてみた。どの競技でも技の分類とは多様であり、なわとび技も未だに議論が分かれる。よってここでは「習得の手助け」を目指した分類にした。

 

体育の授業で二重とびを重視して教えるのは、日本の伝統である。

世界的に見てもこれほど多くの子どもが二重とびを跳べる国は珍しい。

だが時に伝統は悪しき風習ともなりえる。

 

二重とびが出来なければおしまい、ではあまりに寂しすぎる。技を知り、広大ななわとび技の世界にチャレンジすることで、今までよりも多様性ある「なわとび」の楽しみ方が出来るはずだ。

 

 

◇こちらのページも参考に◇

 ○日本ロープスキッピング連盟 トリックシート  

  今回の分類の参考にさせてもらいました。

  代表的な技が紹介されています

 

www.shoichikasuo.com

www.shoichikasuo.com

www.shoichikasuo.com

 

 

 

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この記事を書いてる人


縄跳びパフォーマー 縄のまっちゃん
 ※本名:粕尾将一(カスオショウイチ)

全国の学校やイベントで縄跳びをつかったパフォーマンスや出張なわとび教室を行い、子ども達に運動の楽しさを伝え笑顔を引き出す仕事をしています。

【略歴】
全日本チャンピオン、アジアチャンピオン、世界大会6位。2010年よりシルク・ドゥ・ソレイユ常設ショー「La Nouba」に6年間約2500回の長期出演を果たす。

4 件のコメント

  • 教員ではありませんが小学校に勤めています。春にいろんな技(TSやTJまでですが)を見せたらみんなおもしろがってくれました。今年からはいろいろ広めてみたいので、おすすめの順番を意識してみますね。いいお考えのあるページでうれしかったです。
    もしご存知でしたら教えていただきたいのですが、略称系の技(EB、TS、AS、CL、TJ、EK)の正式名称はなんなのでしょう。検索しても全然でした。粕尾さんは英語圏で活動されているので、もしご存知でしたら……。

  • とびまるさん
    コメントありがとうございます。
    TJをされているとなると、かなりとびまるさんはお上手なんですね!
    なわとびの正式名称は、未だに議論の分かれるところですが、FISAC-IRSFという世界連盟の競技規則には「E.B.」などの名称が使用されています。
    これは1990年代にアメリカで活躍したトップ選手のイニシャルを取っていると言われています。これ以外にも様々な俗称があり、どれも競技会で誰かが言い始めて、世間に浸透した、という感じですね。
    ちなみに、日本のなわとび協会(JNF)ではこれらの技を和名でEB=前後交差、TS=背面交差と定義しています。
    歴史の浅いスポーツゆえ、まだまだ多くの俗称が市民権を得ているのが実情ですね。

  • お答えありがとうございました。
    イニシャル説が有力とは驚きでした。てっきり略称だと……。でも、こちらで子どもたちに伝えるには、和名でわかりやすく、がいいですね。
    せなかひざ交差(A.S.)とか、回転三重跳び(E.K.)とか言えばいいのかな。
    ようやく疑問が解けました。ありがとうございます。フリースタイル縄跳びの掲示板があると、いろんな人の意見交換ができるんでしょうけど……。
    それでは、また縄跳びのおもしろさを追求していこうと思います。子どもたちに喜んでもらえるといいなあ。

  • フリースタイルなわとびの掲示板、面白そうですね!ちょっと考えてみます。
    子ども達に教えるのは、確かに和名の方が分かりやすいかもしれません。ぱっとイメージできますからね。自分もなわとび教室で子どもに教える時は、和名を使っていました。
    もしかすると、高学年は「あえて英語」にすると面白がって飛びつくかもしれませんが(笑)