スポーツオノマトペは一流選手の誰も使ってないと思う件

スポーツオノマトペ―なぜ一流選手(トップアスリート)は「声」を出すのか

MANGA ART WORKS [Akira Toriyama Style]

オノマトペって知ってる?パペットマペットじゃないよ?

スポーツオノマトペ

スポーツをしている時によく声を発している人がいる。
例を挙げると、テニスのマリア・シャラポワ選手の「ンアー!!」といったものや、卓球の福原愛選手の「サー!!」といったものなど・・・。
これらのような擬音語・擬態語・擬声語のことを、フランス語源でオノマトペといい、スポーツをしている時に発せられる擬音語などのことをスポーツオノマトペという。
http://kwww3.koshigaya.bunkyo.ac.jp/wiki/index.php/%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84%E3%82%AA%E3%83%8E%E3%83%9E%E3%83%88%E3%83%9A

少し前に100秒博士アカデミーっていう番組で紹介されていて、子どもの運動学習にも有効なんだとか。

100秒博士アカデミー|TBSテレビ

でも、思わず突っ込みたくて…。

- これは本当にオノマトペなのか?

まず聞きたいのが、これって本当にオノマトペって言えるの?ってこと。

番組でプレゼンをしてたのは、オノマトペ研究の第一人者、朝日大学准教授 藤野良孝氏。氏は運動関係だけでなく、広くオノマトペについて研究しているそうだ。

視点・論点 「秘めたる力をひきだす"オノマトペ"」 | 視点・論点 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス

んでもって氏は記事の中で、

大声を出すと、大脳のものを考える部分「前頭前野」の働きが著しく低下します。すると邪念が吹き飛び、本来の力を発揮できるようになるのです。
更に、大きな発声を行うことで、普段、人体が筋肉にかけている神経の限界をはずし、より大きな力を発揮させることができます。
これはシャウト効果とよばれ、ハンマー投げの室伏広治選手他、様々なスポーツ選手にも広く知られている技法です。

スポーツで使うオノマトペは、どんな音でもよいわけではありません。運動の属性にあった音選びが大事です。
この音のリズムが身体のリズムと調和することで、大きな力が発揮できるのです。

うーん。。。室伏選手のあれって、シャウト効果の方が重要なんじゃね?シャウト効果ってのもそれ自体で研究がされてる。大声を出すことで一時的に制限されている最大筋力を発揮するもので、呼吸法にも関係するとか。

<参考記事>
スポーツ選手のシャウト効果とは?息を吐き出しながら筋力を発揮-SportsJapan
心と体のヒミツ|体の健康とメンタルヘルス豆知識: シャウト効果・・・その1

確かに擬音語?のようにも聞こえる「シャウト」だが、オノマトペと混同するのは乱暴すぎる。

しかも室伏選手が本当に言葉を選んでるかは疑問だ。

あなたは固い瓶のふたを開けるときに、言葉を選んで唸るだろうか?いや、無意識に「う゛~~~」みたいな声が出ているはず。スポーツ選手が選んで言葉を発しているとは、どうも考えにくい。

- 卓球の福原選手に至っては…

自分は中学校・高校と6年間、卓球をかじっていた。弱小校だったので地区大会すら勝ち進めなかったけど、福原選手のような叫び声だけは、頻繁に聞いた

藤野良孝氏は、この「さーっ!!」っていう叫び声もオノマトペだというけど、

・・・あれ?点数決まった時しか「さーっ!!」って言ってない??

そう、卓球選手は点数を入れた時、相手の気持ちを乱れさせるために声を出すのだ中には「ラッキー」とか「ビビってる!」みたいな、直接的な言葉をチームで浴びせてる学校もあったなぁ。。

オノマトペ、どこいった??

- でも運動指導には役立ちそう

トップ選手がオノマトペを使っているかは怪しいけど、運動指導の現場には力を発揮しそうだ。オノマトペを用いた運動指導でもっとも研究がされているのが「跳び箱運動」。

<参考記事>
「運動のイメージを生かした体育学習に関する研究 ~ 跳び箱運動を通して ~」
http://www.kyoiku-kensyu.metro.tokyo.jp/09seika/reports/files/kenkyusei/h16/k-19.pdf
運動指導におけるオノマ トペの効果に関する研究 DLび箱運動の開脚跳びの場合
http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/bitstream/harp/1745/1/bunkyokyoiku21(kawa%E3%83%BBtamu).PDF

これらの研究を見る限り、一定の効果はあると思う。運動のリズムを掴む上で「声を出す」というのは体験的にも納得できるし、自分は2重とびの指導でも「ヒュンヒュン」みたいなオノマトペを使っている。

唯一気になるのは、メディアが「オノマトペさえあれば万能」みたいな取り上げ方をすること。

万能薬じゃないってのを念頭に入れた上で、跳び箱以外の運動指導にも活かせるようになったら良いと思う。

スポーツオノマトペ―なぜ一流選手(トップアスリート)は「声」を出すのか

スポーツオノマトペ―なぜ一流選手(トップアスリート)は「声」を出すのか

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スポーツオノマトペ―なぜ一流選手(トップアスリート)は「声」を出すのか

この記事を書いてる人


縄跳びパフォーマー 縄のまっちゃん
 ※本名:粕尾将一(カスオショウイチ)

全国の学校やイベントで縄跳びをつかったパフォーマンスや出張なわとび教室を行い、子ども達に運動の楽しさを伝え笑顔を引き出す仕事をしています。

【略歴】
全日本チャンピオン、アジアチャンピオン、世界大会6位。2010年よりシルク・ドゥ・ソレイユ常設ショー「La Nouba」に6年間約2500回の長期出演を果たす。