縄跳びがとべない子供に贈る、前とびが跳べるようになる6つのステップ

アシックス(asics) ジュニア用トビナワ 91-214


「縄跳び」が自然法則に反した運動であることをご存じだろうか?

Jump 4 Joy Jump Rope Jumpers ETSY

人間はジャンプをする時に、無意識に腕を振り上げて勢いをつける。
垂直跳びや幅跳びを思い出していただければ、納得していただけると思う。

だが縄跳びだけは違う。
ジャンプをするとき、縄を回すために腕を振り下ろすのだ。

大人の皆様は無意識に縄跳びを跳んでいることだろう。
しかし子供、特に幼児や小学生にとって、
この事実は大きな意味を持つ。

なぜなら彼らは自然な動きをするからだ。
にも関わらず「縄跳び」は運動自体が不自然なため、
思った通りに動いても上手には縄を跳べない。

そして、子供たちはの身体と頭は混乱する。

これまで、2重跳びや交差とびの練習法を紹介してきたが、
実は前とびを教えるのが最も難しい。

主な理由としては

  1. 一般的に練習する年齢が低く、言語理解力が追い付かない
  2. 大人もなぜできないかが理解できない
  3. 単調な練習に集中力が続かない

等があげられる。

だがステップさえ踏めば、
どんな子供でも縄跳びは跳べるようになる。

この練習法は、ぜひ「保護者」のみなさまに読んでいただきたい。
なぜなら子供が最も輝き上達する瞬間は、
お父さん・お母さんに褒められた時だから。

== 目次 ==

はじめに

1.縄を選ぶ

2.練習方法

3.ワンポイント

まとめ
参考ページ

- 1.縄を選ぶ

まず初めに縄跳びを選ぼう。
上達の速度は良い縄を使うかどうかで大きく違う。

オススメなのは、少し重い布製の縄跳びで、
幼稚園で広く使われているモノだ。

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綿ロープなわとび

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なかよしジョイントなわとび ピンク

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二重跳びの記事の時には、この縄跳びは最悪だと紹介した。
なぜなら布は太く軽いために早く回すのには不向きだったからだ。

しかし前とびの場合は違う。
確かにこれでもう少し重さがあれば理想的なのだが、
ビニールに比べ太さがり空気抵抗が大きく、回している感覚が掴みやすい。
また縄に癖も着きにくく、太い分どこに縄があるかが見やすい。

よって前とびには布製の縄跳びがおススメだ。

ちなみにさらにオススメなのは「ビーズロープ」と呼ばれる縄跳び。
これは「日本ロープスキッピング連盟」からネットで購入ができる。

日本ロープスキッピング連盟公認グッズ | 日本ロープスキッピング連盟(JRSF)

少し縄跳びにしては値が張るのが珠にキズだが、
興味がある方は是非試してみてほしい。


(※)海外では普通に売っている。

- 2.練習方法

練習を始めるにあたって1つだけ注意点がある。
子供が練習する時は可能な限り一緒に大人がついていてほしい。
大人に見られている、褒められるという思いこそ、上達に一番重要だ。

①両足ジャンプの練習

Jump, jump, jump, jump

最初は縄を持たずにジャンプの練習をしてみよう。
縄跳びができない子供に多くが「両足ジャンプ」ができない。
彼らは真剣にジャンプしているつもりでも、足がバラバラになってしまう。

大人がお手本を見せてあげれば子供もスグに理解できるので、
一緒にジャンプをしながら両足とびができるように練習しよう。

②空中で手を叩く

clapping cat

両足ジャンプができるようになったら、少しだけ課題を増やす。
ジャンプをしている間に手を叩いてみよう。

一見単純に見える運動だが、
子供にとっては不自然へのチャレンジの始まりだ。

これまで腕の勢いを使ってジャンプしてきたのに、
手を叩く動作を加えたことで腕の勢いが使えなくなる。

すると縄跳びに必要な足と上半身の引き上げだけのジャンプを学ぶことができるのだ。

なお、
手を叩くのとジャンプのリズムがズレてしまうことがあるが、
ここではあまり気にしなくていい。

大切なのは腕の動きとジャンプを切り離すことにある。

③障害物を跳び越える

and they jump over the pine cones ...

ジャンプ練習の発展である。
幅や高さのある障害物を跳び越えてみよう。

最初は縄跳びを地面に置いて跳び越えるのも良い。
縄は色々な形に変形できるため、「円」や「棒」にして遊ぶのも良い。

お察しの方も多いと思う。
「障害物」はすなわち「向かってくる縄」を指す。
前とびをする時、子供はジャンプをすることに意識が行ってしまい向かってくる縄に注意が向かない。
するといつジャンプをしていいのかタイミングをつかめないのだ。

慣れてきたら動く障害物に挑戦するのも効果的。
安全を確かめたうえで、
転がってくるボールをジャンプで避ける、
なーんてのも良い練習の1つだ。

④片手持ちでなわとびを回す

Jump Rope for Heart

いよいよ縄跳びを回す。
中には早くも跳び始めてしまう子供もいると思うので、もし既に跳ぶ方に興味が行っている場合はこのステップを飛ばしても良い。

身長ほどもある柔らかい物体を操るのだから、
縄を回すのは大人が考える以上に子供にとっては難しい。

また縄跳びを跳ぶ時に重要なテクニックとして手首の返しがある。

手首を返さずに回し続けると、腕に縄が巻き付く。
これを子供に理解させるのにぴったりの練習なのだ。

もちろん片手回しだが、両方の手でチャレンジしよう。
利き手がはっきりする3-4歳になると、利き手でない方が少しずつ不器用になる。
両手共にバランスよく回せるようにしてあげたい。

もう1点気を付けたいのは「縄の握り方」だ。
二重跳びの記事でも紹介しているが、親指を立てる「リモコン持ち」がおススメ。

二重跳びのコツ決定版!小学生10万人へ指導した練習法を公開 – なわとび1本で何でもできるのだ

初めてだとグリップを反対にして握ってしまうことがあるので注意しよう。

⑤前に進みながら跳ぶ

いよいよ前とびを跳ぶ。
縄跳びを身体の後ろに構え、写真のように縄跳びを担ぐ姿勢から始める。

公園で娘となわとびの練習中

そして縄を身体の前に回してみる。
この時に跳べてしまえばそれでいい。

もし跳べずに縄跳びが身体の前で止まってしまったら、
前進しながら縄を跳び越えよう

前からくる障害物を跳び越えるには、前方向にジャンプをすると簡単。
跳び越えたらまた「担ぎの姿勢」に戻り、縄跳びを回す。

この一連の流れをひたすら繰り返そう。
最初のうちは縄跳びが止まったり絡まったりするが、
気にせず前進しながら縄を担いでは回す。

1つだけ注意したいのはジャンプ中の足だ。
前に進むと足がバラけやすい。
常に両足でジャンプすることは忘れずに。
#ds200

(※)足が揃っていると縄に掛りにくい

⑥ピョンピョン跳びにチャレンジ

SAKURAKO practices jumping rope.

最後はピョンピョン跳びに挑戦。「一回旋二跳躍」「ゆっくりとび」ともいう。
幼稚園や小学校低学年で多く見られる、
2回のジャンプで1回縄を跳ぶやつ。

この技は奥が深い。
説明していたら別の記事が1つ書けてしまいそうなので割愛するが、
縄跳び初心者の子供には非常に理にかなった動きである

ステップ5の「前進しながら跳ぶ」を繰り返していくと、子供に不思議なリズムが生まれてくる。
「二段階で縄を回す」というリズムだ。

最初に向かってくる縄を跳びこして、
次にジャンプをしながら縄を担ぐように前に回す、

このリズムこそ目指しているピョンピョン跳びだ。

いつ、子供にこのリズムを生まれるかは個人差が大きい。
だが自転車や鉄棒の逆上がりのように、
一度掴んでしまえばずーっとできる。

周りで見守る大人にとって、根気のみせどころ。

「まずは縄跳びを回すよ」
「次に前からくる縄を跳ぶよ」

この2つのキーワードを使いながら子供がリズムを掴むのを待ってあげてほしい。

- 3.ワンポイント

子供の集中力は続かない。仕方がない、彼らはそういう生き物だ。
ここではそんな子供たちの集中力を少しだけ戻させるコツを紹介したい。

①縄跳びにおもりを付ける

布の唯一の欠点は、軽すぎることだ。
そこで少しだけ縄跳びに工夫を加えて重りをつけてみよう。
画用紙やトイレットペーパーの芯を縄に通し、そのままの状態で練習をするのだ。

詳しいやり方はこちらのページで紹介されている。
筒を使うとあら不思議!前両脚跳びができちゃった!

このやり方は、
-縄跳びに適度な重さを加える
-跳び越える目標物を分かりやすくする

という2つの効果がある。
ピョンピョン跳びに挑戦中の人は是非試していただきたい。

②大人と一緒に手つなぎジャンプ

両足ジャンプが不安定な場合、大人が一緒に跳んであげると子供が理解しやすい。
なかでも「手つなぎジャンプ」は効果絶大だ。

jump with me!

手をつなぐと大人がジャンプするリズムが子供にもよく伝わる。
すると連続ジャンプ、両足ジャンプがやりやすくなるのだ。

しかも両手を持てば「腕とジャンプの切り離し」の効果もある。
ジャンプがぎこちない場合は両手を取って共にジャンプをしてみよう。

大人には、とってもいい運動になる。

③長縄にチャレンジ

実は1人で跳ぶ縄跳びより長縄の方が簡単だ。
1人で跳ぶ場合は「回す」「跳ぶ」「もう一度まわす」という複雑な運動だが、
長縄は「向かってくる縄を跳ぶ」だけである。

060311午後1

子供の集中力が切れてきたら、
近くの柵や柱などに縄跳びを結んで「長縄」で遊んでみよう。
違う遊びと思って彼らは飛びつくだろう。
もちろん大人が2人以上いるなら、普通の長縄をしてもいい。

長縄を練習することで動く縄を見る力が養われる。
また連続で跳べればリズムも一緒に身につけることができる。
やり方は違うが同じ縄跳び、1人跳びにも効果があるのは言うまでもない。

④大人と2人とび

大人が一緒に練習するシリーズでオススメなのは2人とびだ。
長縄と同じく動く縄を見る力が身に付くし、なにより子供のやる気が一気に上がる。

縄跳び家族

ここでのコツは「子供に服を掴ませること」だ。
一緒にジャンプをしたときのように手は握れないが、
服を掴ませることでジャンプのリズムを感じることができる。

ただ思いっきり引っ張るため、痛んでも良い服でやっていただきたい…。

- まとめ

いかがでしたか?
最後に上達のコツを一つ。

できるだけ大人が一緒に練習をしてほしい。

子供は大人の喜ぶ顔や姿に励まされ、上達していく。
確かに紹介した練習法・指導法は多くの先行研究や指導例を集結したものだが、

「子供と一緒に成功を目指して頑張ること」

こそが一番の上達の近道だ。

記事の拡散、転載、その他大歓迎です。
縄跳びが跳べなくて人に、あなたの手で届けてください。

- 参考書籍

できたよ、なわとび (こどもチャレンジシリーズ)

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著者の太田先生は、太田式スモールステップを考案された「なわとび研究」の第一人者です。
ここで挙げている指導法にも太田先生が考案されたものがいくつもあります。

根本先生はTOSSという小学校教員の授業研究会で、様々な縄跳び授業の提案をされている方です。
縄の握り方や子供への動機づけなど、多岐にわたる研究は一見の価値あり。

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この記事を書いてる人


縄跳びパフォーマー 縄のまっちゃん
 ※本名:粕尾将一(カスオショウイチ)

全国の学校やイベントで縄跳びをつかったパフォーマンスや出張なわとび教室を行い、子ども達に運動の楽しさを伝え笑顔を引き出す仕事をしています。

【略歴】
全日本チャンピオン、アジアチャンピオン、世界大会6位。2010年よりシルク・ドゥ・ソレイユ常設ショー「La Nouba」に6年間約2500回の長期出演を果たす。