縄跳び演技の作り方:初心者がゼロから始める入門編


小学校で必ず聞かれる質問がある。

「2重とび何回できるの??」

日本全国津々浦々の小学校を回ってきたが、ほぼ100%の確率で聞かれる。
それだけ日本の縄跳びは「回数を競う」という価値観が浸透している。
2重とびが何回できるか、交差とびが何回出来るか、全国の小学生は回数を競って練習している。

同じ技を繰り返すのも楽しいが『演技』もまた違った面白さがある。

なわとびで演技と聞くとテレビやYouTubeで流れているようなモノを思い浮かべる方が多い。
3重跳びだのバク転だの、あんな超人技はできないよ・・・
たしかにハイレベルな演技は超人的な技のオンパレードだが、
何も3重跳びが出来なくたって、というか2重とびが出来なくても縄跳びの演技は出来る。

そこで今回から何度かに分けて縄跳び演技の作り方を紹介したいと思う。

==目次==
はじめに

1. 技記号を理解する
2. サンプルを練習する
3. オリジナルの8回ジャンプを作る

おわりに

- 1. 技記号を理解する

さて、いざ縄跳びの演技と思っても何をどうすればいいか分からない。
そこで最初は「サンプル」になる組み合わせを練習してみよう。
まぁ規定演技だと思って取り組んでいただきたい。

① S,S,O,O,C,C,O,OO
② S,C,S,C,O,C,O,C
③ O,O,(O),O,O,(C)
④ グー,パー,グー,パー,グー,チョキ,パー,グー

さて、暗号のような文字の羅列が出てきた。
これは自分が使っている技記号である。

演技を文字に起こす場合、何かしら技を表す記号が必要だ。
そこで簡易的なS,O,Cなどを用いて演技を書き起こしている。

簡単に説明すると、

S:サイドクロス(左右はどちらもOK、決める場合はSrやSlと記述)
O:オープンの略。前とびのこと
C:クロスの略。交差とびのこと
,:技の区切りを表す。O,Oなら前とび2回で、OOだと2重とび1回
():2回旋分を表す。ゆっくりとびのこと

ちなみに④のグー,パーは記号がないのでそのまま技の名前を記述している。

試しに①を解読してみると、

『サイドスイング2回、前とび2回、交差とび2回、前とび1回、2重とび1回』

と言った具合になる。
最後の『OO』は途中にカンマがないので1回のジャンプで通過させることを意味する。
他にもOCだとハヤブサで、OOOOだと4重とびになると言った具合だ。

- 2. サンプルを練習する

では技記号を理解できたところで、さっそくサンプルを跳んでみよう。
少し縄跳びが得意な人にとっては簡単な内容だと思う。

ここでお気づきの方もいると思うが、
サンプルは全て8回ジャンプの長さで作られている。
これにはきちんと理由があり、将来的に音楽に合わせるときに重要になる。
今のうちから練習で「8回ジャンプ」を身体に染み込ませておこう。

This is David Blaine's trick.

さて、1つずつのサンプルが出来るようになったところで、
次はサンプルを連続してつなげよう。
いきなり①から④までつなげても結構だが、最初は大変なので①と②や、②、③、④のように始めてほしい。

何が大変かというと、演技を覚えるのが大変なのだ。
これは縄跳び演技をする上で非常に重要なことで、
演技をするということは、技の組み合わせを覚えて跳ぶことである。

同じ技を繰り返すのと違い、次の技は何かを想像しながら跳ぶ必要がある。
はじめて演技をするときはこれが想像以上に難しい。
まずは8回ジャンプから始め、徐々に16回、24回、最後は36回へとチャレンジしてほしい。

- 3. オリジナルの8回ジャンプを作る

DSCF3845.JPG

いよいよオリジナルの演技を創りはじめよう。
といっても、いきなり長い演技は作れないので8回ジャンプの短いパーツをいくつも作っていこう。

と、ここで2つだけ気をつけてほしいルールがある。

まず1つ目は難しい技を入れ過ぎないこと。

縄跳びの上手な人はほぼ間違いなく、自分が出来る最大級の技を押し込んでくる。
『ハヤブサを1回跳んで、2重とびをして、その後交差2重を入れて、最後は3重とびだ!!』
なーんて感じの演技を思い浮かべたあなたも、その一人。

たしかに難しい技を入れたくなる気持ちも分かる。
しかしここは演技を作る練習だと思ってグッと堪えて頂きたい。
できる最大級ではなく、50%ぐらいの力で出来る技をチョイスしてほしい。

50%といえば目をつぶっても出来るレベルの技を指す。
あなたが3重とびを目をつぶっても跳びこなせるのであれば、入れてくれて構わない。
だが歯を食いしばらないと出来ないのであれば、もう少々入れるのを待ってほしい。

次に2つ目は技の繰り返しはできるだけ避けること。

日本式の縄跳びに慣れている人だと、どうしても2重とびやハヤブサを繰り返してしまう。
百歩譲って2回までなら良いとしよう。だが5回も6回も繰り返すのはちょっと考えものだ。

演出で意図的に2重とびを繰り返す、なんて高度なこともできるが、まだ早過ぎる。
よって同じ技を3回以上は繰り返さないよう、念頭に入れておこう。

オリジナルの8回ジャンプのパーツが出来た。
あとはサンプルと同じように自分の創った演技を覚え、披露するだけだ。

- おわりに

Skipping-Rope

いかがでしたか?
縄跳びの演技を作るのは簡単で、むしろ難しすぎる技をやることが問題だ。
バシバシ跳ぶのはかっこいいがミスをしてしまってはせっかくの演技が台無し。
持ち技の最大限を出したい思いはわかるが…演技はミス無く通して初めて成り立つ。

今回は一番入門になる技の組み合わせ方を紹介したが、
次回は「フリースタイル」へとレベルアップさせる方法を紹介したいと思う。

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この記事を書いてる人


縄跳びパフォーマー 縄のまっちゃん
 ※本名:粕尾将一(カスオショウイチ)

全国の学校やイベントで縄跳びをつかったパフォーマンスや出張なわとび教室を行い、子ども達に運動の楽しさを伝え笑顔を引き出す仕事をしています。

【略歴】
全日本チャンピオン、アジアチャンピオン、世界大会6位。2010年よりシルク・ドゥ・ソレイユ常設ショー「La Nouba」に6年間約2500回の長期出演を果たす。