縄跳び演技の作り方。音楽に合わせてカッコよく跳ぶ演技を作る方法。


縄跳び演技とYoutubeで検索してみる。
すると、ヒットするほぼ全ての映像が音楽にのせて跳んでいる。

音楽に合わせて縄跳びを跳ぶのはカッコイイ。
リズムに乗って跳ぶと踊ってるように見える。
たとえ簡単な技であっても、音楽に合わせた途端にスゴイ演技に様変わりしてしまう。

縄跳びの演技を創るシリーズ、
これまで演技の作り方の手順を紹介してきた。

縄跳び演技の作り方。初心者がゼロから作り始める方法 – なわとび1本で何でもできるのだ
縄跳び演技で大会出場を目指す人向け、フリースタイルの作り方。 – なわとび1本で何でもできるのだ

最終回の今回はいよいよ、演技を音楽に合わせる方法を紹介する。
一般的に音楽に合わせた演技のことを「フュージョン」と呼ぶ。
フリースタイルも音楽に合わせることがあるが少し意味が違ってくる。

そう、フュージョンは音楽がなければ成り立たないのだ。

==目次==
はじめに
1. 音楽に合わせて跳ぶ練習
1-1 音楽を選ぶ時のポイント
1-2 カウントで跳んでみる
2. フュージョン構成のポイント
2-1 3重とび以上を詰め込み過ぎない
2-2 ツナギとしての「サブ」を工夫する
まとめ

- 1. 音楽に合わせて跳ぶ練習

notes

殆どの人が音楽に乗せて縄跳びをしたことがないと思う。
そこで最初は音楽に合わせて跳ぶ練習をする。
音楽のビートに合わせて前とびを跳ぶことから始めよう。
音楽を流してみて、ビート(拍)に合わせてジャンプをする。
より細かく言えば足が地面につく瞬間をビートに合わせる。

たまーに「足と縄跳びのどちらをビートに合わせるんですか?」という質問が来る。
これはかなり微妙な問題んなんだけど、今はまず「着地」の方を合わせてほしい。
というか縄跳びの方にビートを合わせるのって実はムチャクチャ難しい。

- 1-1. 音楽を選ぶ時のポイント

音楽はもちろんお好みの曲で構わない。
J-popでもHIPHOPでも、演歌でもいいだろう。

ただ、跳びやすさという意味でいくつか選曲にポイントがある。
まず三拍子の楽曲だと跳びにくい
有名な例だと「パイレーツ・オブ・カビリアン」の曲は三拍子でビートを取りにくい。
次にパラパラの曲のように早すぎるビートの曲、反対にゆっくり過ぎる曲は跳ぶのが大変
目安として1分間で120-140ぐらいの楽曲跳びやすい。

こればかりは実際に跳んでいただくとビートが取りやすいかどうかが分かると思う。
余裕を持って前とびが跳べないようであれば、曲のスピードを考えてみよう。

- 1-2. カウントで跳んでみる

前回までの記事で「8回ジャンプ」にこだわってパーツを作成してきた。

ご存じの方も多いと思うが、音楽のビートは「8カウントx○○」という構成になっている。
リズムダンスの振り付けも「1,2,3,4,5,6,7,8」の中に動きを落としこんでいる。
これを縄跳びの演技にも活用する。だからこそ8回ジャンプにこだわってきた。

1回のジャンプを1カウントとして、8カウントで8回ジャンプになる。
交差とびや2重とびも8カウントに合わせて跳んでみる。
このパーツの組み合わせによって、音楽に合った演技を構成するのだ。

- 2. フュージョン構成のポイント

Tapping a Pencil

さて音楽に合わせて跳んでみて、どうだっただろうか?

実際に跳んでいただくとわかるが、音楽に合わせて動くのは想像以上に難しい
なぜなら、これまでは自分のタイミングとリズムで縄跳びをしていたのに、
音楽のリズムに跳ぶのを合わせる必要があるからだ。
前とびだけならまだしも、交差とび、2重とびとなると難易度は急激に上がる。

だが、せっかくの音楽が単なるBGMだと虚しい。
自分たちはこれを垂れ流しと呼ぶ。音楽に合わせるのではなく、流れているだけ、だからだ。
反対にいま我々が取り組んでいるのは音楽にハメていることから「音ハメ」と呼ぶ。

垂れ流しなら簡単にできるだろう。だがこれは何段階もレベルが低い。
ぜひみなさんには、垂れ流しではない「音ハメ」にチャレンジしていただきたい。

そこで、音ハメ演技の構成のコツを紹介したいと思う。

- 2-1. 3重とび以上を詰め込み過ぎない

フュージョンをつくろう!と思う人だと、既に3重とび系の技が出来る人もいる。
するとTJだのEKだのっていう技を連続で入れたくなるのだけど、3重とび以上の技は要注意だ。

何より失敗のリスクが大きいし体力も一気に使う。
どうしても入れるなら、最大で4回連続までにしよう。
8回ジャンプのパーツの半分だ。

4回ぐらい練習でやるなら軽々出来るかもしれない。
だが演技に入れるのと練習での出来るのは大きな違いがある。
特に今回の目的は音楽に合わせたフュージョンである。
音楽に合わせて3重とび以上を跳ぶ時、4回以上を詰め込むのは上級者のレベルだ。
ビートを聞いて、縄跳びの速度をコントロールして、しかも足やら腕やらを複雑に動かす。

これはトップ選手が長年の練習を経て出来るようになる領域。

★★

たとえば「3重とびx2、2重とびx2、前とびx2、3重とびx2」というのはどうだろうか?
これでも3重とびが4回入っているし、途中で2重とびや前とびを挟むことで休憩にもなる。

日本式の縄跳びに慣れている人は、どうしても3重とびの技を大量に繰り返す癖がある。
かくいう自分もその一人だった。
大会に出場し始めた頃の演技を見ると、10回以上も3重とびや4重とびを連続している。
そしてお決まりのように、その後に失速してミスをする。

実は、連続して3重とび以上を跳ぶのはカッコイイと思っているのは本人だけだったりする。
見ている側からすると早く回ってるのが続いてるなぁ、程度の認識だ。
それよりも「引っかかったなぁ」という方が強く印象に残ってしまう。

繰り返すようだが、ミスをしない演技構成を目指していただきたい。

- 2-2. ツナギとしての「サブ」を工夫する

前回の記事で8回ジャンプのパーツを「メイン」と「サブ」に分けて構成する話をした。
メインは誰でも一番の技を押し込んでくる。これはそのままでいい。

ではサブについてはどうだろうか?
適当な前とびをするだけ、少し交差とびも入れようか、程度じゃないだろうか?
いい演技はサブの瞬間でもきちんと演技がつながっていて、見る人を飽きさせない。
そこでツナギとしての「サブ」に工夫を加えてみよう。

まず簡単な所で言うとポーズだ。
縄跳びの演技は終始動き続ける人が多いけど、別に止まっても問題ない。
むしろ激しく動きまわった後に「ピタッ」と止まると拍手ポイントになる。
そこに身体の形や縄跳びを絡めればほどよい緩急になる。

また跳ばない技もオススメ。
分かりやすいところではサイドスイングやリリースになる。
跳ばずに縄跳びを動かしているだけでも、立派なサブだ。
ただリリースに関しては若干の技術が必要だが…。

そして技力の高い技も忘れてはいけない。
過去の記事で技力という概念を紹介した。
技そのものが持つ盛り上げる力のことで、人前で演技をする時の定石である。
なにより嬉しいのは技力が高くてもサブとして扱える技が多いことだ。
お尻とびはその典型だろう。出来てしまえばこれほど簡単に拍手が起こる技はない。

- まとめ

12/7/08 Jumps & Stunts

いかがでしたか?
記事を書きながらあれこれと詰めていったら、想像以上に長くなってしまった。
本当は「間」の作り方、目線の作り方、アクセントなど、他にも書きたいことは山ほどあった。
しかしそれは次の段階ということにして割愛し、あくまで初めてフュージョンを作る人に向けて項目を絞った。

音楽に合わせた演技は回数を重ねる分だけ上達していく。
自分も練習中には必ず音楽をかけてビートに合わせて跳ぶ練習をしている。
慣れてくれば、即興的に音楽に合わせて跳ぶことなんかも出来て楽しい。

演技作りに終わりはない。
今回紹介したのは基本的な手順と手続きに過ぎず、

どうやればお客さんを盛り上げられるか、
この技を演技に入れたらどうなるか、
広い会場ではどうか、狭い会場ではどうか、

など、自分もまだまだ知らないことだらけである。

今後縄跳び演技を作れる人が増えて、
みなさんの演技をYoutube越しに見られる日を楽しみにしています。

[スポンサードリンク]

この記事を書いてる人


縄跳びパフォーマー 縄のまっちゃん
 ※本名:粕尾将一(カスオショウイチ)

全国の学校やイベントで縄跳びをつかったパフォーマンスや出張なわとび教室を行い、子ども達に運動の楽しさを伝え笑顔を引き出す仕事をしています。

【略歴】
全日本チャンピオン、アジアチャンピオン、世界大会6位。2010年よりシルク・ドゥ・ソレイユ常設ショー「La Nouba」に6年間約2500回の長期出演を果たす。