ゴマすりは万国共通スキルなので、毛嫌いしてる場合じゃない。

先日、モントリオールの本社から上層部の定期訪問があった。
毎年一度はギーさんとかお偉い系の人の訪問があるけど、
今回のはちょっと内部事情によりイレギュラー。

今回来た人は副社長?って感じの役職の人と、
複数の常設ショーを管轄してるディレクター。
このディレクターは、出世する前はアレグリアの日本公演にも同行してたっけ。

まぁともかく、シルクドソレイユ的に上層部の偉い人。

 

やっぱり偉い人が来るってなると、シアターの中の雰囲気が変わる。
とくに上層部と直接的に関係を持つ人は何とも言えない空気を醸し出す。

こんな人たちを見てると、この場所もやっぱり企業なんだなって再確認する。
表向き観客からは見えないけど、裏側では色んな人がいるわけで。

具体的な役職名は挙げられないけど、
上層部と直接的に関係する部署は限られる。
それはショー運営に関わる部署だ。
当然っていえばそうだけど、シルクドソレイユの中でもショーの優先順位は高い。
したがって上層部が視察する対象もショー関係がほとんど。

もちろん自分たちアーティストとも会話はする。
でもね、やっぱり一番気を使ってるのはアーティストじゃない。
なにしろアーティストは全力でショーをする以外ないから(笑)

 

★★

 

お偉いさん達に直接関与する人たちは大変なんだろうなぁって思う。
たとえば最近やらせてもらってる「ラヌーバ改変計画」のトレーニング。
普段は自分が仕切ってるし縄跳びのことだからって任せてもらえてるんだけど、
なぜか数日だけトレーニングを見学する人が多かったり…(笑)

こっちとしては観客を想定した練習ができるから大歓迎なんだけど、
なんで彼らが普段任せっきりの仕事にまで顔を出すのかなって考えると(汗)

やっぱり大変だなぁ。

しかも普段見てないからトレーニングの内容を把握してなかったりして、
自分と会話が上手く咬み合わないパプニングもしばしば。
別にこっちとしては噛み合わなくても来週からはまた来ないんだし良いけど、
上層部の前で見学に来る人達からしたら…冷や汗モノなんだろうなぁとか邪推して。

 

★★

 

といっても、
ちゃんと日頃からトレーニングの見学しとけ!とは言わない。
彼らには自分の知らない忙しさがあるだろうし、事務作業もあると思う。
縄跳びのことなら自分たちが一番わかるし。
けど上層部が来るからって突然見学に来ちゃマズイっしょ。

 

何なら事前に少し耳打ちしてくれれば、口裏ぐらい合わせたのに。。。

 

きっと彼らの業務は日頃のショーの仕事だけじゃない。
こうした定期・不定期の上層部訪問に際して、
いい感じに自分の仕事ぶりをアピールすることも大切な仕事なのだろう。

たぶんこれは万国共通の話なんじゃないかな。
日本の企業については詳しくないけど、
脱社畜ブログさんを始め色んな人のブログを通じて雰囲気だけ感じられる。
きっと上手に世渡する力って必須なんだろうなって。

 

★★

 

ゴマすりと書くと語弊があるかもしれないが、
少なくともこの会社では必要なスキルだ。

けど飲み会でお世辞を言うとか、ましてや賄賂を渡すとかそういうのじゃなく、
上手に上層部とコミュニケーションを取るって意味で。
幸いにも英語が共通語のため敬語だのなんだのに気を使う必要もないし、
上層部とはいえ気兼ねなくフレンドリーに会話をすることができる。

でも上手に話題を広げたり会話を盛り上げるって難しい。
ネイティブor非ネイティブもあまり関係ない。
盛り上がる人は盛り上がる。コミュ力ってやつ?

 

幸か不幸かアーティストという立場ゆえに、
上層部に対して上記の意味でのゴマすりをする必要はない。

単純にショーの感想とかダメ出しを貰えれば満足だし、
違った視点のアイディアとかを貰えたりなんかした日には大満足。
いくら上層部とはいえ、この会社で働いてる以上ショーが好きな人ばっかりだからね。

まぁ少しぐらいゴマすりをしといた方が、将来に繋がるのかもしれないけど。
なんかそれは違う気がするし。

 

★★

 

現在の上層部とのやりとりを見て、
いま頑張ってゴマすりをしてる人が出世してくれたら嬉しい。
身近な人が出世していけば、別の形で一緒に仕事ができるチャンスが巡ってくるかもしれないし。

仮に何年後か先に自分がラヌーバを離れたとして、
その時に今ごますりをしてる人たちがずーっとラヌーバにいたら、
ラヌーバに残ってない限りはもう二度と一緒に仕事ができない。

でも彼らが出世してたら、それこそ別のショーとかで一緒になるチャンスもある。
もしかしたらシルクドソレイユ以外の場所でかもしれない。

 

こんなことがあったら素敵だなぁって。

 

ってことで、
ゴマすりには協力するので見学に来るのは突然じゃなく、
口裏合わせをしてからにしてください(笑)

[スポンサードリンク]

この記事を書いてる人


縄跳びパフォーマー 縄のまっちゃん
 ※本名:粕尾将一(カスオショウイチ)

全国の学校やイベントで縄跳びをつかったパフォーマンスや出張なわとび教室を行い、子ども達に運動の楽しさを伝え笑顔を引き出す仕事をしています。

【略歴】
全日本チャンピオン、アジアチャンピオン、世界大会6位。2010年よりシルク・ドゥ・ソレイユ常設ショー「La Nouba」に6年間約2500回の長期出演を果たす。