日本人の知らない、いま世界で一番注目されてる縄跳びパフォーマンスチーム

まずは、この動画を見て頂きたい。
縄跳び界ではほとんど知られていないチームの演技だ。

 

 

彼らは今何かと話題になっているウクライナのサーカス学校出身のアーティスト。公式ページは見つけられなかったけど、YouTubeのページによると2010年に学校を卒業して活動をしているという。動画は2011年のものなので、当時で縄跳び歴で1-2年ってとこだろうか。

この動画は彼らが世界的に権威のあるフランスのショー番組に出演した時のもの。

Le plus grand cabaret du monde

Le Plus Grand Cabaret Du Monde – Le Site Officiel(※フランス語)
Le plus grand cabaret du monde – Wikipedia, the free encyclopedia(※英語)

どのぐらい有名かって言うと我らがAnthony Gattoも出演したレベル。

Anthony Gatto

アンソニー・ガット – Wikipedia
Anthony Gatto | Corporate Entertainment | Corporation Performer | Variety Entertainment | Television

さて、この演技を見てみなさんはどのような感想をお持ちだろうか?
とくに単なわ’s、ダブルダッチャーのみなさんはどうお思いだろうか?

参考までに2011年のダブルダッチコンテストで優勝したCracker Jackの演技を。

 

正直に言おう。
自分はCracker Jackの演技のほうが好きだ。ダブルダッチの技術には雲泥の差があるし、単縄については少し上手な一般の小学生レベルじゃないだろうか。2重とびとハヤブサ、交差2重、少しだけチャイニーズホイールで難しい動きがあったけど、決して世界レベルとはいえない。なんだこれ?!と憤りすら覚える。

しかしこれが世界の認める縄跳びパフォーマーの現実だ。彼らは2014年現在も、ほぼ同じ演技で世界中のサーカスやショーに出演を続けている。

 

ではなぜ、彼らはここまで世界に認められたのだろうか。

まず第一に感じたのは、世間での縄跳びパフォーマンスの認知度がまだまだ低いということ。ウクライナの彼らの演技は確かにノーミスだし、盛り上がる要素を上手に盛り込んでいる。しかしもっと盛り上がるであろうパフォーマンスを自分は数えきれないぐらい知っている。日本のダブルダッチはもちろん、アメリカスタイルのアクロバット満載演技、台湾の一糸乱れぬ長縄演技…挙げればキリがない。

しかし残念なことに、これらの演技は世界で殆ど認知されていない。Run-d-Crewやカプリオールのように世間の注目を浴びたチームも居るが、ホンの一握り。世界のエンターテイメント界にはほとんど、縄跳び演技の良さは知られていない。

 

もう一つ考えるべきは、縄跳び業界の閉じたコミュニティだ。
縄跳びパフォーマンスをするとして、果たしてどこでやるだろうか?学園祭?大会?地域のお祭?たしかに人前で演技を披露する機会なんてそうは無いと思うが、このような「身内」の集まる場所で披露いていても、世間様には広がらない。もっとアウェー戦に打って出ないと世間に知ってもらえないのだ。

伝説のダブルダッチチームRun-d-Crewにまつわるこんな話がある。
彼らがアマチュアナイトで優勝した後、とあるアメリカの街で捕まえた見ず知らずのタクシーの運転手に「Run-d-Crewってダンスチームを知ってるか?いま俺のイチオシのチームだから絶対見た方がいいぞ!!」と語られたという。もちろん運転手はそこに本人が乗っているとは夢にも思わなかっただろう。これが世間に知られているということだ。Run-d-Crew以降、こうして世間・世界に知られる縄跳びパフォーマーはどれだけいるだろうか?

 

- 日本だけじゃなく、もっと広い世界での活躍を

少し前に男子新体操チームが「Michael Jackson」のショーに出演しているのが話題になった。
ここだけの話、彼らも世間に知れないまま高いクオリティの演技をしていた集団だった。そんなある時、他のショーに出演している日本人アーティストが男子新体操のことをディレクターに紹介したいところ、演技の美しさとシンクロ具合に驚き、あれよあれよという間にショーに抜擢されたという。知られてないだけ、というのは本当に残酷だ。

同じことが縄跳び界にも言える。知られていないだけで、世界レベルのパフォーマンスをする集団は数多くいる。つい最近シルク・ドゥ・ソレイユに出演したカプリオール、そして先に上げたRun-d-Crew。彼らだけでなく、もっともっと世界に飛び出して行く人が増えてほしい。というか絶対に世界でもウケるはず。もちろん先の2チームは伝説的とも言える実力派だけど、日本の縄跳びパフォーマーの中にはもっと沢山、世界で戦える人がいるはずだ。これだけエンターテイメント性の高い演技をするのに本当に勿体無い。

 

素人が1-2年やった程度で世界の注目を浴びるなんて、どうしても納得できない。
最初に上げたウクライナのチームのような人達が手も足も出ないぐらい、縄跳びパフォーマンスの底力とレベルの高さを世界に知らしめたい。

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この記事を書いてる人


縄跳びパフォーマー 縄のまっちゃん
 ※本名:粕尾将一(カスオショウイチ)

全国の学校やイベントで縄跳びをつかったパフォーマンスや出張なわとび教室を行い、子ども達に運動の楽しさを伝え笑顔を引き出す仕事をしています。

【略歴】
全日本チャンピオン、アジアチャンピオン、世界大会6位。2010年よりシルク・ドゥ・ソレイユ常設ショー「La Nouba」に6年間約2500回の長期出演を果たす。