採点競技に満点がある意味。悔しいけど「満点」は限りなく「正解」に等しい。

記念すべき第10回のFISAC世界選手権が閉幕した。

 

今回も世界新記録とか、日本人大活躍とか、アジア人初の総合優勝とか、etc…。
個人的には教え子と後輩が世界チャンピオンになったことが嬉しかった。
世界はもう雲の上じゃない。

 

さて、
各方面で日本人の活躍やらは紹介されているので、自分はは少しマニアックな方向から。
第10回の大会で一番の出来事はフリースタイルの難度点で満点が出たことだと思う。

- 採点競技に満点はあるのか?

採点競技の代表格である体操競技とフィギュアを調べてみた。

体操競技 – Wikipedia
採点方法は、10点満点制が長年にわたり親しまれてきたが、高難度化にともない2006年に上限が廃止された

体操競技の採点方法について、10点満点方式ではなくなるらしいのですが… – Yahoo!知恵袋
不公平感を減らすためにも「ここまでやればよい」という上限を取り払い、努力した分だけは点数に反映するのに近い形にした

体操競技では2006年に満点がなくなったという。
理論上はスーパーEを9個入れるか、組み合わせで最高点は取れるらしいけど…。
それは今のところ机上の空論ってことみたい。

 

そしてフィギュアスケート。

フィギュアスケートの採点法 – Wikipedia
オッタビオ・チンクアンタも採点法としての規定性が大きく欠ける6.0システムによる競技運営が限界に近づいていることを懸念していた

新採点システム導入を可決 フィギュアで6点満点廃止
従来の6点満点は廃止され、来季からは上限のない加点方式の採点となり、2006年トリノ五輪は新方式となる。

2006年の大会以前は6.0方式という満点のある採点方式を採用してきたらしい。
しかし協会側もこれって無理ポじゃね?って気付いてて、2006年に改変に踏み切ったとか。

 

つまり体操競技もフィギュアスケートも今は満点がないのだ。
やればやっただけ点数が加算される。
難しいことすれば、それだけ点数が出るシステムなのだ。

 

- 今回のFISAC世界大会ではどうだったか?

一方でなわとび。

ルール上、難度点には満点が存在する。
たとえば団体戦だと1チーム、個人戦に至っては5人も満点が出ているのだ。
そして9割の225点になると団体戦で12チーム、個人戦では14人にもなる。
つまり上位選手であれば、やり方次第で満点が取れる。

 

ちなみに前回の第9回大会では個人戦で1人だけ満点を取っている

 

この結果は難度の明確な正解を示していることになる。
ためしに満点を取っている選手の演技を分析して全て同じ技をできれば理論上は同じ満点を取ることが出来る。
団体戦だとやや複雑な難度の採点方式をのため一概には言えないかもしれないが、
満点を獲得した演技がある以上は、その演技が正解ですよ!と教えている。
それだけ世界のレベルは上がり、ルールに迫りつつあるのだ。

 

- 次に世界がどう動くか

自由演技と言いつつも満点がある。正解となる演技が存在してしまっている。
これはルールに問題があるだろう。そもそも満点が続出してしまえば順位が付かない。

じゃ次の世界選手権に向けてどのような作戦を立てるか。
ここでは2つの視点が必要なのではないかと思う。

1.満点演技を作ってみる

正解の演技がある以上は、その演技をやってみる。
世界で1人しか満点が取れないわけじゃない。これだけ満点が出ている。
満点を出した選手の演技を分析し全てコピーすれば満点を出すことが出来るのだ。

中には難しい技もあるし、練習が必要な組み合わせもあると思う。
だが闇雲に演技を創るよりもよほど効率的だし、確実に満点を狙うことが出来る。

2.ルールの動きに注目する

過去にフィギュアスケート協会も運営上の限界があるとして満点制度を辞めた。
体操競技も不公平感があるとし加点方式へとシフトチェンジした。

さすがにこれだけ難度点の満点が出てしまったことを受け、FISACも何かしら動くと思う。
他の採点競技に習って加点方式になるのか、それともなにか全く別の対策を打つか。
ルール検討は毎年2年毎に行われるが、その動向に注目しておきたい。

 

Only Smarties Have The Answer - 4

 

実を言うと30秒スピードも3分スピードも、なんと3重とびも過去に満点が存在した。
それぞれの想定は以下のとおり。

30秒スピード→100回
3分スピード→500回
3重とび→250回

(※)今のトップ選手の記録を持ってすれば全て満点を超えてしまう。

 

そして30秒は5倍、3分は1倍、3重とびは2倍、フリースタイルは500点満点、
合計で2000点満点により総合の順位が決定されていた歴史があるのだ。
(※)参考ページ:第3回世界ロープスキッピング選手権大会 結果

 

このルールは2004年のオーストラリア大会から改正されてランキング順位制になったものの、たった10年前は今では考えられないこんなルールだったのだ。

 

- まとめ

最後に、第9回・第10回の両大会で満点を叩きだした唯一の選手の動画を紹介。

BK Masters 2013-2014 – Lode D’Hollander – YouTube

 

こんなことをいう自分自身も、現役の時はこんなこと全く考えていなかった。
恥ずかしい話だが良い演技をすれば評価は自然と付いてくると半ば本気で信じていた。

だがいい演技とは、誰にとっていい演技なのか。
大会ルールに照らしていい演技なのか、自分が思ういい演技なのかは全く違う。

 

今回の結果を受け、

次の世界選手権に向けてどんな戦略が取るか?
今回の大会で示された「正解演技」を練習するのはいかがだろうか?
ルールが変更される可能性はあるが、第10回大会の復習演技というのはどうだろう?

※ダブルダッチシングルフリースタイル、単縄個人が満点を取りやすい様子

フリースタイルは未だアジア人が世界のトップになっていない。
日本人がフリースタイルでFISAC世界選手権の表彰台に乗る日が楽しみだ。

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この記事を書いてる人


縄跳びパフォーマー 縄のまっちゃん
 ※本名:粕尾将一(カスオショウイチ)

全国の学校やイベントで縄跳びをつかったパフォーマンスや出張なわとび教室を行い、子ども達に運動の楽しさを伝え笑顔を引き出す仕事をしています。

【略歴】
全日本チャンピオン、アジアチャンピオン、世界大会6位。2010年よりシルク・ドゥ・ソレイユ常設ショー「La Nouba」に6年間約2500回の長期出演を果たす。