まだチームでやってるの?これからは「縄跳び劇団」の時代だよ

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photo by Tambako the Jaguar

「縄跳びにプロってあるんですか?」とよく聞かれる。

 

端的に言えば縄跳びにプロはない。自分はプロです!って名乗って巡業したりパフォーマンスするのはあるけど、他のスポーツのように競技としてのプロリーグがあるわけでもなければ、組織的なプロは生み出せていない。

 

プロとは言っても「縄跳びのプロ」と「プロ野球選手」には意味合いに大きな違って、前者は自称プロ、後者は組織が認めるプロなのだ。

 

じゃ組織が認めたという意味でのプロジャンパー*1を生み出せるのか?その可能性を妄想してみた。

 

舞台の興行で収益を上げる

考えたのは劇団・カンパニーとして各地で興行を行う形式だ。採点競技は人に見せる演技をするため舞台の興行として可能性があるはずだ。既に個別で活動しているチームは居るけど、みんながライバルになっている状況が正直心苦しい。こっちのチームには仕事があるけどこっちには仕事が無い・・・とか。

 

だったら組織になって力を合わせてみるのはどうだろう?

 

3-5人のチームで魅せられる可能性は過去に模索され続けてきたが、10人や20人での演技はあまり手を付けられていない。20人のプロジャンパーがステージを埋め尽くした演技なんて、自分も想像がつかない。

 

- 演じる側と創る側

もう1つの利点は組織だと演じる側創る側が分担できること。
チーム単位の場合は基本は自作自演で、自分たちが作った演技を自分たちが演じる。キッズはコーチが振付ている場合があるけど、大学生以上が他の人に頼んで演技を創ってもらって演技をするチームは聞いたこと無い。

 

演じる側は演じる人の感覚や感情を一番理解できる。だがそれは同時に演じる側が演じやすい演技に偏る危険性がある。自作自演の全部がダメとは思わないけど、演じる側ではない人が監督として全体を見回しながら創作すると、これまでとは少し違った視点の演技が出来る。

 

だって完全なる客観で見れる人がいるんだもの。

- 興行として成立させる

興行も受け身で出演させて貰うんじゃない。自主公演を打つ。ハコ、監督、リハ、セット、音響に照明・・・決めることはたくさんあるけど、舞台として成立させる。スポンサーやチケット収入でキッチリとお金が動かして興行収益を上げる。

 

一度システムを作れば定期的に公演ができるようになるし、回数をこなせれば地方巡業なんかも可能だ。この頃にはもう立派なプロジャンパーが誕生している頃だろう。それだけではなく、舞台を創る、演じる仕事、マネジメントする仕事、の3つを生み出せたことになる。

- 課題は舞台の専門家が少ないこと

ここまで見てくると良いことばかりに見えるけど、実は大きな課題がある。それは縄跳び業界には舞台の専門家が少ないことだ。イベントや大会の運営経験がある人は増えているが、舞台の興行経験がある人はごく僅か。大部分はゲストや出演者として興行に協力している人だ。

 

フライヤー、ハコ、監督、リハ、セット、音響に照明・・・1つの公演を成り立たせるためにも様々な仕事があって、その裏には沢山の人が働いている。舞台の準備は実に大変なのだ。演じる人だけでは舞台は成立しない。これらの舞台を創り上げるノウハウを学ぶことが一番の課題になるだろう。

 

★★

 

Double Dutch Delightのような大きなイベントを開催し成功させてる日本のダブルダッチ界。かたや10人程度の小さな劇団が精力的に自主公演をしている。大道芸人でソロ自主公演をしている人だっている。

こう見ると今の縄跳び界にとって無理な話じゃなく思える。

誰が一番に旗揚げするか、楽しみだ。

*1:ジャンパーとは縄跳び選手のこと

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この記事を書いてる人


縄跳びパフォーマー 縄のまっちゃん
 ※本名:粕尾将一(カスオショウイチ)

全国の学校やイベントで縄跳びをつかったパフォーマンスや出張なわとび教室を行い、子ども達に運動の楽しさを伝え笑顔を引き出す仕事をしています。

【略歴】
全日本チャンピオン、アジアチャンピオン、世界大会6位。2010年よりシルク・ドゥ・ソレイユ常設ショー「La Nouba」に6年間約2500回の長期出演を果たす。