次世代の次世代を育てろ!!スポーツ普及における「エリート教育」の重要性

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Photo By emdot

USA Jump Rope All Star Teamという縄跳び集団をご存知でしょうか?

アメリカは縄跳び競技の強豪国です。FISAC世界選手権でも上位常連で、WJRでは日本としのぎを削るライバルです。特にアクロバティックな演技は定評があり、アメリカ国内のテレビ番組でも頻繁に取り上げられています。

アメリカの縄跳びを取りまとめるのが「USA Jump Rope」。単縄もダブルダッチも全てのスタイルを一括管理している団体です。このUSA Jump Ropeが招集しているのがAll Star Teamです。

All Star Teamは、いわばスポーツ団体が認定したプロチーム。これは単なるプロ選抜システムではなく、スポーツ普及を考える人が知っておきたい「エリート教育」の参考になると思うのです。

USA Jump Rope All Star Teamとは?

そもそもAll Star Teamとは何なのでしょうか。

All Star Teamとは毎年のトライアウトから選ばれた19人のエリート選手から構成されています。このトライアウトの過程は非常に難易度が高く、また複合的な評価で選抜されています。

(原文)
The USA Jump Rope All-Star Team is comprised of 19 elite jumpers that tryout every year for a position on this team. The tryout process is very difficult and the team is judged on very complex criteria.

参照:USA Jump Rope

年に一回、全米から選び抜かれたトップ選手19名で構成されるドリームチームと言った感じです。いまでも縄跳び界で名前を轟かせる「Nick Woodard」や「Lee Resing」は、何度もAllStar Teamに選ばれました。

まずAllStar Teamが他のプロチームと大きく違うのは、毎年トライアウトでメンバーを決めること。一般的にプロチームといえば固定のメンバーですよね。でもAllStar Teamの場合、毎年どんどんメンバーが入れ替わっていきます。

さらにUSA Jump Ropeが直接的に関与している点も、他のプロチームとは一線を画しています。もちろん同種目のプロであれば何らかの形で団体へ協力しています。でもAllStar Teamの場合、スポーツ団体自身が率先してマネジメントし、講習会やパフォーマンス、更には演技構成にも積極的に関わっているのです。

All Star Teamはエリート教育の場である

All Star Teamに選抜されるのは選手にとって名誉なこと。全米縄跳び界へ名前が知れ渡り、またたく間にスター選手の仲間入りです。

このように選手が目標とするだけでなく、All Star Teamはエリートを育てる教育課程としても機能するのです。

All Star Teamは全米各地でパフォーマンス、講習会、イベント出演を行います。その全てをUSA Jump Ropeがマネジメントし、演技構成や講習方法を伝えていく。つまり実践を通じ、現役トップ選手を次世代を担うリーダーとして育てているのです。

世界で名前を轟かせた選手も、いつか引退する時が来ます。その時、彼らは次世代を導く大切な人材になるのです。

本人が跳べるのと世間へ拡めていくのでは勝手が違います。たとえ高い競技力があろうと、何の経験もなく講習で教えたりイベント用の演技を構成することは出来ません。

トップ選手を「エリート」として取り込み、将来のリーダーとして必要なノウハウと実地経験を伝授をする。数年でAll Star Teamを離れたエリート達は、各々の地元で次世代を導くリーダーとなります。

その結果、アメリカは世界有数の人口と競技力を誇る「縄跳び大国」になりました。All Star Teamの真価はここにあるのです。

次世代の次世代を育てるシステム

トップに上り詰める選手は業界にとっても貴重な存在。彼らの活躍を見ている次世代が、次の業界を担っていきます。しかし次世代のその次、孫世代が居なければこのリレーは途絶えてしまいます。

スポーツの場合は小学生が孫世代。彼らに適切な講習や指導を出来る人材を確保していくことが、スポーツ競技が永続的に発展していくカギなのです。

USA Jump Ropeはこの仕組みをよく理解しています。

All Star Teamをトップ選手の憧れに位置付け、毎年トライアウトによる新陳代謝を促し、トップ選手を現役の段階からエリート教育する。

ここに、マイナースポーツを普及させるヒントがあるのではないでしょうか。

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