ネットと先生が競合する時代。あなたの指導はYoutubeに勝てますか?

こんにちはー。
縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

先日、衝撃的な記事を見つけました。

記事で提言されている通り、Youtubeで練習すれば子どもは上達しやすいと思います。しかもスロー再生やら繰り返しやら…説明の上手な人も多く、それこそ目の前にのコーチや先生がいなくても、十分上達するでしょう。

これについて、スポーツ指導に携わる人間は真剣に考える必要があります。Youtubeと「先生」が競合する時代がきているのです。

指導法はコピペできる

どのスポーツにも基本はあります。縄跳びの場合は前とびや二重跳びがこれに当たります。

基本を教える方法論は、どの分野でも熱心に研究されています。なぜなら競技人口を増やすのに、必然的に入門者を増やす必要がありますからね。メジャースポーツに至っては指導理論が体系化されており、どの順番で技術を身につけるのが好ましいかまで研究されているんです。

スポーツ指導を行う人間は、最初にこれらの指導理論を学びます。このブログで紹介している「前とび」や「二重跳び」の練習法も、これら指導理論の集約です。

■関連記事
縄跳びがとべない子供に贈る、前とびが跳べるようになる6つのステップ – なわとび1本で何でもできるのだ
二重跳びのコツ決定版!小学生10万人へ指導した練習法を公開 – なわとび1本で何でもできるのだ

たとえば縄跳びの握り方で、自分は親指を立てて握る「マウス持ち」という方法を提案しています。この方法は知ってれば誰にでも真似できるんですよ。それこそ専門のコーチや先生でなくとも、親御さんが自身の子どもに教える時にも使えます。

つまり、指導法や理論は知識としてコピペが可能なのです。難易度の差こそあれ、理論になっている以上学ぶことが出来てしまうのです。

Youtubeは無料で理論を学べる

ここにYoutubeが入ってくると、指導理論を学ぶ必要すらなくなります。だって目の前でお手本の人が動画で説明してくれます。必要なら繰り返し見ることだってスロー再生だって可能です。

またYoutubeは場所や時間を選びません。国内になわとび教室は数えるほどしかありませんが、Youtubeを通じて学べばどこでも練習できます。それが日本有数の先生であっても、動画ならいつでもどこでも無料で見てれしまう。

事実、なわとび競技で上位に食い込む選手は、世界のトップ選手のYoutubeをみて練習し上達しています。上級者に限らず、スポーツ競技層全般においてこの傾向は今後もっと進むことでしょう。

むしろ理論や知識で課題を押し付ける先生より、子どものペースで学べる動画が好まれても仕方ないのではないでしょうか。

■関連記事:はじめて逆上がりが出来た女の子:成功後の一言が指導者を撃ち抜く – なわとび1本で何でもできるのだ

コーチ、先生の生き残る道は?

Youtubeにアップされる動画は年々増加するばかり。数年後には「スポーツを学ぶのはYoutubeからが常識」になっているかもしれません。

では運動指導をする我々は、どうやってYoutubeとの競合に立ち向かえば良いのでしょうか。自分は「対人でしか出来ないコト」がポイントになると考えています。

Youtubeの弱点は双方型コミュニケーションが取れないこと。動画で説明を受けて、一方的に学ぶしかありません。たとえばどうしても「二重跳び」ができないとき。説明通りに練習しているのに上達しない、なにが悪いのかがわからない、次どうすればいいか判断がつかない。

これがYoutubeで運動を学ぶ限界です。

運動を上手に教えらる人は「ズレ」に敏感に気付ける人です。この人は◯◯が原因でフォームが崩れている、道具をこう工夫すれば改善する、回数を重ねれば克服できる・・・このように目で見た運動を即座に分析し「上達へのカン」を働かせることができるのです。

ほかにも「業界内ネットワーク」「大会出場の斡旋」「最新情報」など、対人でしか得られないメリットは幾つもあるはず。こうしたYoutubeにはないメリットを押し出せない人は、将来的に淘汰されていくと思います。

おわりに

http://www.flickr.com/photos/45569436@N00/14892573032
photo by Jim Larrison

どのジャンルにもIT化の波はやってきています。指導法や知識をぶつけるだけの「コピペ指導」は、今後少しずつ淘汰されることでしょう。

しかし運動指導にYoutubeはメリットも多いはず。自身のフォームを確認したり、遠方で学ぶ生徒の動画を見て先生がコメントしたり。すでに質の高い動画を有料で提供する流れも少しずつ始まっています。

今後の付き合い方次第で、Youtube動画は「スポーツ・運動学習」を発展させる強力な武器になるのではないでしょうか。

関連記事