シルクドソレイユに入団したい?体操系以外だと「運」が9割です

こんにちはー。
縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

いまも定期的に「シルクドソレイユに入りたいです!」という質問を受けます。自分も同じ立場だったので、なんとかして情報を得たい気持ちは理解できます。

でもこうした将来のシルクドソレイユのアーティストを目指す人に、安易な夢ばかりを語っても仕方ない。単なる気休めにしかなりませんからね。

だったら現実問題として、どうすればステージに立てるかを「リアルな視点」で紹介したいと思います。夢見る感じで目指す人には酷な話かもしれませんが、本気で目指すなら知っておいたほうが良いでしょう。

大きく違う「体操系」と「それ以外」

まず前提としてシルクドソレイユは「サーカス」です。サーカスはアクロバットをメインにしたショーを売りにします。なので「体操系」の出身者が圧倒的に有利なのは言うまでもありません。

体操系には「タンブリング」「トランポリン」「アクロ体操」「チアリーディング」「体操競技」などが含まれます。

これらの専門を持つ人は、いわば「新卒採用」で入れると考えてください。採用した後にトレーニングをしてアーティストに育て上げる「ポテンシャル」を見込まれて採用されるのです。

一方で体操系以外の人は「中途採用」と同じ。ある程度の結果を期待された上で採用されます。つまり入ってスグに使える人材が求められるのです。

チャンスは体操系が圧倒的に多い

他の企業でも新卒採用は一気に採用しますよね。何十人、何百人とか採用する企業だってある。ここはシルクドソレイユでも同じです。一定水準を満たしたアーティストの卵を大量に採用し、彼らをトレーニングに送り込む。社内ではこれを「ジェネラルトレーニング」と呼びます。

このように一括採用されるアーティストをポテンシャルアーティストと呼びます。いわゆる「オーディション合格」の状態ですね。ここからトレーニングを重ね、本番のショーに出演できるスキルを習得した人から「契約」を貰えるシステムです。

しかもシルクドソレイユ全体で体操系のアクトはいくつもあります。ゆえにそれだけ多くのアーティストが流動する。出演するアーティストが多ければ辞める人も増え、相対的に入れる人のチャンスも増えていくのです。

体操系以外は「運」が9割

しかし体操系以外の場合、ジェネラルトレーニングがありません。中途採用と同じで「ピンポイント」での専門性が求められます。しかもどこでどのアクトが生まれるかは誰にもわからない。

縄跳びもはじめは「Quidam」だけだったのが、2010年からいきなり「La Nouba」に入りました。が、2016年からはQuidamだけに戻ります。このように、いつどこでアクトが生まて需要ができるかが全く読めないのです。

これは勘違いしてはいけません。あなたのパフォーマンスが優れていれば選ばれるとは限らない。すべてはシルクドソレイユ側の需要ありきです。その意味で体操系以外のアーティストが出演するのは運が割といえるのです。

自身が素材か、商品かを見極める

このように体操系とそれ以外では求められる「人材像」が異なります。

体操系には素材としてのクオリティが大切。ショーで使うレベルのアクロバットが十分にできること、基礎基本がしっかりしていること、興味関心を拡げる人間性。これらはすべて「素材のクオリティ」を判断する基準です。

それ以外の場合は「スグに使えるか?」が大切。「商品」としれてスグに売り出せるか?とも言えるでしょう。どれだけ基礎基本ができていても、ショーに使える演技をパッと見せられないとダメです。それこそ競技で世界レベルかは関係ありません。ここでの素材クオリティの優先順位は低いのです。

体操系 :素材として育てる対象
それ以外:すぐにショーで使う対象

戦略的に売り込む作戦が必要

シルクドソレイユは、一体どんな人材を求めているでしょうか。最後はここに集約していきます。

特に体操系以外の人は戦略的に考える必要があります。あなたの売り込みたい技術は何ですか?それを既にやっているどこのショーの、どのアクトですか?それを徹底的に分析して作戦を練ってください。

その上でこの記事を参考に、キャスティングにアピールしてみてください。

www.shoichikasuo.com

ちなみに自分がキャスティングに渡した動画も参考までに。

おわりに

http://www.flickr.com/photos/85128884@N00/9322081466
photo by hbp_pix

今回は体操系以外の専門を持つパフォーマーには酷な現実を紹介しました。

忘れてはいけません。ここはサーカスです。アクロバットがショーのメインです。さまざまな要素を取り入れるシルクドソレイユですが、体操系以外で入るのは「運」の要素が欠かせません。

一方で、体操系が求められる素材のレベルは非常に高い。それこそ世界レベル、オリンピックレベルです。体操系は幼少の頃からトレーニングを重ねて初めてできるもの。残念ながら20歳を超えてから身につけるのは厳しいでしょう。

でも体操系以外の場合は一発逆転がありえます。20歳を超えてからも本気で取り組めばチャンスがめぐってきます。

「運」が9割とは言いました。でも実際は戦略的に「運」を引き寄せられれば、誰にでもチャンスがめぐってくる可能性があるのです。

スポンサードリンク

関連記事