縄跳びパフォーマーの日常

朝4時起きは当たり前!?知られざる「縄跳びパフォーマー」の仕事を紹介

こんにちはー。 縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

自分は「職業:縄跳びパフォーマー」を名乗っていますが、実際にどんなコトをしてるかピンときますか?

それもそのはず。日本でこの職業をしている人は数えるほどしかいません。しかも他のパフォーマーと大きく違う点がいくつかあるんです。

今回は改めて「縄跳びパフォーマー」の自分がどんな風に一日を過ごしているかと、知られざる仕事内容を紹介したいと思います。

縄跳びパフォーマーの主な仕事

そもそも、縄跳びパフォーマーはどんな仕事をしているのか。ザックリ以下の3つに分けられます

▶1.模範演技(15-30分)
ステージや駐車場など、広いスペースで音楽に合わせた演技を披露する。難しい技の紹介、体験コーナーも同時に開催。

▶2.子供向けなわとび教室
練習のコツや上達方法を紹介。学校の体育の授業に入ることも多い。

▶3.大人向け講習会
学校の先生、インストラクターなど、なわとび指導に携わる人向けの指導法講習

パフォーマーなので、やはり模範演技は多いですね。でも同じぐらい需要があるのは「体験教室」だったり「なわとび教室」なんですよ。

縄跳びは子どもにメチャメチャ身近で、見るだけじゃなく一緒にやらせたい!と考える人が多いんですよ。なのでパフォーマンスはもちろん「指導者」としてのスキルも非常に重要です。

縄跳びパフォーマーは冬が忙しい

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photo by Lorenzo Tlacaelel

一般的に、冬はパフォーマーの仕事は減ります。寒いので外のイベントが減りますからね。とくに屋外をメインにするジャンルの場合、年末年始を除けば閑散期になるといいます。

ではみなさんは子どものとき、いつ縄跳びをしましたか?ほとんどの人が「冬の体育の授業」でやったと思います。

これは学習指導要領で決められていて、全国の小学校は2学期後半〜3学期に縄跳びの授業をするんです。よってこのシーズンは縄跳びパフォーマーにとって一番の繁忙期なんです。

1月〜2月なんて一番ヤバイですね。平日は毎日仕事が当たり前。週末はイベントに引っ張りだこです。

縄跳びパフォーマーは激烈に朝が早い


小学校での演技。これ朝8時です(笑)

冬の仕事のメインは「小学校訪問」です。全校集会でパフォーマンスを披露し体育の授業で縄跳び教室を行います。

学校って朝が早いんですよ。8時とかに子ども達は登校してきますからね。すると必然的に縄跳びパフォーマーの朝も早くなります。訪問先によっては始発電車に乗って現地入りする、なんてのも珍しくありません。

シーズン中は4時起床が当たり前。つくば駅始発5:06の電車には、本当によく乗りました。朝が苦手な人にはシンドいかもしれません。

反面、小学校の時間に合わせて仕事が終わります。ほとんどは午前中で終わり、早い時には9時には帰路につくことも。朝が早いぶん、早く帰宅して休憩できるのは嬉しいですね。

縄跳びパフォーマーあるある

繁忙期のほとんどの営業先は「小学校」です。学校に縄跳びパフォーマーとして行くと、けっこう似た状況を経験するんです。

まずは一番多いのは「サイン攻め」。子供達にとって自分達は「有名人」です。有名人にはサインを!というのが子どもの発想で、誰か一人が気づくと鬼のような行列が発生します。ある時は全校生徒300人分ぐらい書いたなぁ…。

なので縄跳びパフォーマーは「オリジナルサイン」を準備してる人がほとんど。これも含めて子どもの憧れになる努力なんですよ。

また、不思議と縄跳びパフォーマーは大量の荷物を「小型スーツケース」に入れて現場に行きます。ロープ1本さえあればできるんじゃないの?と思われがちですが、けっこう物要りなんですよ。

【使ってたスーツケースのイメージ】

※毎日使うので四輪、車輪強度、大きさにメッチャこだわる!

演技用のロープは冬場に切れやすいので予備が必須。あとは演技用の衣装・靴、演技後の猛烈な汗を拭くタオルも忘れられません。また現場よっては音響設備を持参するので大音量が出るスピーカー、保険でCDが焼けるパソコン…。

あれこれ増えていくので、大きい荷物を持って移動するのは結構大変です。

縄跳びパフォーマーのやり甲斐

縄跳びパフォーマーを一言でいえば「子どもに憧れられる仕事」です。パフォーマンスを披露したり、一緒に縄跳びを跳んだり、ビックリするような枚数のサイン(笑)を書いたり、これらは全て子どもにとって憧れの存在である努力です。

運動が苦手な子、縄跳びが苦手な子、上手に跳べずに苦労している子。どこの小学校にも必ず「つまずき」と戦っている子がいます。

彼らがつまずきを克服し上達するには、本人が練習する以外にありません。縄跳びパフォーマーは、そんな子ども達に寄り添い「憧れ」というエンジンを掛ける仕事です。

「あんな風に跳んでみたい!」
「教えてもらって出来た!」

一人でイヤイヤ跳ぶのと、憧れを原動力に跳ぶのでは、天と地ほど子どもの上達が変わります。事実、訪問で子ども達が急激に上達した!という例は数え切れません。

教え方のコツもあるでしょう。しかしそれ以上に、子ども達の「憧れエンジン」を掛けられたことが急激な上達に繋がったのです。

朝が早いとか、冬は休みがないとか、縄跳びパフォーマーには苦労もあります。

それでも、こうした子ども達の様子を直に受け取れるのが「縄跳びパフォーマー」のやり甲斐です。