オリンピック・パラリンピック推進校の課題。学校現場で「本物」を体験させる重要性

こんにちはー。 縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

 

自分は筑波大学体育専門学群の出身なんですが、2020年の東京オリンピックに向け知人が忙しく動き出しています。新入生でいきなり突撃した研究室の教授が有識者会議のトップになってるとか…

 

ところで東京都が定めてる「オリンピック・パラリンピック推進校」というのを知っていますか?

 

これは開催国としてオリンピックを迎えるため、都内の一部小中高をオリンピック・パラリンピック推進校として認定して学校現場でもオリンピック教育に取り組んでいこう!という取り組みです。

2020年東京五輪・パラリンピックに向け、子供たちが五輪の意義や参加国の歴史、文化などを学ぶ「オリンピック教育」が、東京都内で始まっている。都教委は昨年度から都内の公立校の一部を推進校に指定。その取り組みなどをモデルとして、5年後に向け、オリンピック教育を全公立校で広げる方針だ。

要件を満たせば、具体的な取り組みは校長に委ねられている。授業で継続的に学んだり、トップ選手を招いたり、各校の取り組みは多彩だ。

都内公立校、理解深める教育 「1校1国運動」日本の遺産 /東京

自分もこれ自体は素晴らしい取り組みだと思います。ただ、現場で取り組む小学校の先生方にとっては課題も残ると思うのです。

 

1. オリンピック推進校と言われても…?

推進校に指定された学校は、以下の項目で一つ以上に該当する取り組みを行います。

 2020年東京大会開催を踏まえ、幼児・児童・生徒が、スポーツにより心身の調和的な発達を遂げ、オリンピック・パラリンピックの歴史・意義や国際親善などその果たす役割を正しく理解し、我が国と世界の国々の歴史・文化・習慣などを学び交流することを通して国際理解を深め、進んで平和な社会の実現に貢献することができるようになることが重要である。

 

推進校の取組内容(各学校が任意に複数項目を選択し、創意工夫した取組を展開

  • 教科、道徳、総合的な学習の時間、特別活動におけるオリンピック・パラリンピック学習の実践
  • 諸外国の歴史・文化や外国語学習による国際理解教育
  • 運動会・体育祭、文化発表会・文化祭、音楽発表会・合唱祭などにおける取組
  • 運動・スポーツへの興味・関心を高め、基礎体力を向上する体育授業等の内容・方法の改善
  • 日常的な運動・スポーツの実践による健康増進に向けた取組の充実や部活動の推進
  • コオーディネーショントレーニングの導入による、脳・神経・筋肉等の調和的発達
  • オリンピアン・パラリンピアン、アスリートやスポーツ指導者と幼児・児童・生徒との直接的な交流
  • 日本の伝統的な礼儀・作法やおもてなしの心などの学習
  • 国際的なマナー・エチケット、礼儀・作法や習慣などの学習
  • 地域のスポーツ大会やスポーツイベントなどにおけるボランティア活動
  • 大使館等駐日外国公館・駐日国際機関、インターナショナルスクール等の国際的機関などとの交流

※ その他、学習を進める上で、特に学校が有効と認める取組

27年度オリンピック・パラリンピック教育推進校を指定|東京都

国際理解や歴史、運動・スポーツへの興味関心を高めるなどオリンピック・パラリンピック教育に関連した項目が並んでいます。

http://www.flickr.com/photos/35527722@N02/4984283461
photo by pagarneau

 

でもポイントになるのは具体的な内容は各学校に委ねられていること。学校ごとに創意工夫をして取り組む必要があるんです。

要件を満たせば、具体的な取り組みは校長に委ねられている。授業で継続的に学んだり、トップ選手を招いたり、各校の取り組みは多彩だ。

都内公立校、理解深める教育 「1校1国運動」日本の遺産 /東京

学校現場の取り組み実践例

平成 26 年度オリンピック教育推進校の実践例

具体例に取り上げられてる学校は、どこも工夫して様々な取り組みをしてますね。今は数が少ないモデル校が創意工夫して取り組んでます。でもこれが、都内すべての学校に全体に広がったとしたらどうでしょうか?

 

先ほどの記事でも、ゆくゆくは都内すべての公立学校をオリンピック・パラリンピック推進校にすると記述があります。これは遠い未来の話ではありません。

 

創意工夫したオリンピック教育をしてくださいと言われた時、学校現場はどうしたらいいのでしょうか?

 

2. 本物を体験する大切さ

http://www.flickr.com/photos/94188217@N00/14149185863
photo by Jeroen Bosman

オリンピック教育を考える時、自分は「意欲付け」と「継続」の両輪が必要だと考えています。

 

子どもにとってオリンピックは何処か遠い存在。競技を見るのはいつもテレビの向こう側、知り合いや友達がが参加するわけでもない。こうなると「どこか違う星でやってるスポーツ大会」ぐらいのイメージしか沸かないのではないでしょうか?

 

ここでまず必要なのは「リアルを通した意欲付け」です。残念ながら先生方が説明しても、いくら高画質の映像を見せても伝わり方は限定的。やはりホンモノを感じるのが一番なのです。

 

テレビ越しの動画では、選手の発するエネルギーの半分も伝わりません。リアルに目の前で人が動き、躍動し、世界レベルの技を繰り出す。百聞は一見にしかずとはまさにこのこと。トップアスリートと同じ空間を共有した子どもに、能書きや説明は必要ありません。

 

オリンピック・パラリンピックに出場する選手ってこんな人なんだ!!を生で感じてもらうのが一番だと思うのです。

 

3. おわりに

http://www.flickr.com/photos/14347196@N00/4686788994
photo by spcbrass

 

学校生活という子どもの日常にいかに取り入れるかが「オリンピック・パラリンピック推進校」にとっての課題です。

 

リアルを目にして体験した子どもに教えるのと、イメージだけで遠い存在を学ぶのでは大きな差が生まれるのは明らかです。ただし、一回のイベントだけで終わってしまえば、それきりです。ここで必要不可欠なのは先生方の力です。

 

「リアルな体験」を通じて意欲を促し、学校生活に取り入れる起爆剤にする。

 

子どもにとって身近に感じられるか?が、オリンピック教育のカギがあるのではないでしょうか。

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記事を書いてる人


縄跳びパフォーマー 縄のまっちゃん
 ※本名:粕尾将一(カスオショウイチ)

全国の学校やイベントで縄跳びをつかったパフォーマンスや出張なわとび教室を行い、子ども達に運動の楽しさを伝え笑顔を引き出す仕事をしています。

【略歴】
全日本チャンピオン、アジアチャンピオン、世界大会6位。2010年よりシルク・ドゥ・ソレイユ常設ショー「La Nouba」に6年間約2500回の長期出演を果たす。